私のライヘンバッハ・ヒーロー

君はオンリーワンでナンバーワン

【ネタバレ有】BUTTERFLY EFFECT ツアー初日 感想

 

BUTTERFLY EFFECTツアーが始まりましたね。運良く初日の三郷市文化会館に参戦できたので、数日経って気持ちの整理ができた今、思ったことをつらつら書いていきたいと思います。セトリや演出についてガンガン書いていくので、ネタバレが嫌な方は良かったら参戦後また見に来てください。というか参戦前の人は見ない方がいいです。今回のライブは絶対になんの前情報もいれずに真っ白な状態のままふたりの音を受け止めてほしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

M1.夜間飛行

まさかこの曲で始まるとは思っておらず、THE DAYかWorking men blues始まりかな、と予想していたのを見事に裏切られました。今アルバムで1.2を争うほど好きな曲がいきなり来て動揺を隠せない私を岡野さんの歌声が包み込んでくれる幸せ。

 

ここで特筆したいのは映像演出が素晴らしいこと。ステージに立つふたり(サポメンはこの曲では見えない演出)に降り注ぐ白い羽。無数の羽が大きな翼を形作り岡野さんに翼が生えた時、思わず息を呑むほど美しかったです。ステージに立ち手を広げる岡野さんが教祖のように見えました。歌声と演出で一気に会場の空気を支配した姿を見て、この曲を最初に持ってきた意味がわかった気がしました。

美しい瞳が青く陰って

君が言ったのは「月が綺麗」

美しい言葉ね 的外れでも

Oh, carry on, carry over

甘く香るの 私好みじゃないパフューム

すごく丁寧に歌い上げているのが印象的でしたが、ラスサビ、特に最後の一文を少し掠れさせて震えるように歌っていて、この主人公の強がりだとか哀しさがダイレクトに響いてきて。こんな女心を女以上に綴る新藤さんも、女心を痛いほど表現して歌い上げる岡野さんも、なんなんだいったい。怖い。

 

 

 

M2.Montage

 この曲の映像演出もめっっっちゃイケてたことを伝えたい!ふたりとサポメンの顔写真をバラバラに切り取って組み合わせ1枚の顔写真を映し出す、まさに「モンタージュ」。

強さだけ信じないで 弱さだと憎まないで

その意味に気づいて 君はモンタージュ モンタージュ

この「君」はきっと完璧主義者で高く掲げた理想の元に日々頑張っている人間なんでしょうね。でもそれゆえ自分の弱さを認められない、許せない。周りには「強いひと」だと思われているけど、夜な夜なひとり震えているような彼女に「強さも弱さも君を構成する1要素にすぎないよ。」ってぜんぶをそのまま受け止めて包み込んでくれるやさしさが、とても岡野さんらしい歌詞だなと思って好きです。

 

 

 

M3.真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ

ポルノグラフィティライブの照明ほど素晴らしい照明を私は知らないくらい、毎回驚かされるけど、この曲でまた思い知らされました。圧巻。温度とか時間の経過を光だけで表現する技量。途中からオレンジの光に包まれたふたりがそのまま炎に飲み込まれていくように思えて、心配になったほど。曲が進んでいくにつれ岡野さんの歌い方にも力が入っていき青筋がすんごいことになっていましたが、それとともに炎の勢いも増していくのを見て、この炎は岡野さん自身なのかと一人納得。

 

 

 

 

~MC~

•̀.̫•́<39公演の初日は39ぶんの1じゃないんよ!わしは初日に100%の力を出し切ってあとは余力でやるけぇ!
( .'ω' )<……!? アレよ、晴一は他は手を抜くとかじゃなくてスタートダッシュが肝心じゃ!って言うとるのよ
•̀.̫•́<そう!スタートダッシュが大事なんよ!

 

と初日の大切さをとく新藤さん笑

そのあとツアー初参戦のtasukuさんの紹介がありました。

 

 

 

M4.ワールド☆サタデーグラフティ

 確かこの曲が始まる前に岡野さんが「ポルノグラフィティの長い歴史の中の懐かしい曲もやっていくんで」といって始まった曲。あんまり懐かしい気がしないのは幕張ロマポルでやったからかな。と一瞬思ったけど2011年ということはもう6年前のことなんですね……。恐ろしい。この曲がどうこうではなく、どうしてこれを今ツアー選んだのか気になる。唯一選曲の意図がわからなかった曲。

 

渦

 

 



 

 

M5.ダリア

この曲も全くお久しぶり感なかったのは惑ワ不で聴いたからかな。惑ワ不でも思ったんだけど、ダリアを歌う時の岡野さん、すっごく楽しそうな顔しているんだよなぁ。きっとこの曲好きなんだろうなぁ。この曲が発表されたから「ダリア」の俺と「今宵、月が見えずとも」の自分は似た者同士だなぁと感じていて。同じ人物をテーマにして岡野さんと新藤さんそれぞれ作詞してみました、みたいな。

 

後ろの奴らの話がエグ過ぎる

他所の不幸を笑って食い物にしてるんだ

でもね、明日は俺もそうするんだ

旅人気取りでいたいくせに 迷い道回り道が嫌いで

雨風凌げる屋根の下で グーグル検索で世界を見る

周りを見下して自分は傍観者気取りでいるくせに、自分がいちばん弱くて流されやすいんですよ。とても皮肉で嫌な奴だけどものすっごく人間くさい。

 

ダリアが俺に何か言ってる

ゆらゆら揺れる俺に言ってる

お花畑を歩き過ぎたら

耳鳴りがしてもうやめた

この曲のダリア=俺だと思うんですが、ぐるぐる同じところを旋回している感じとか、自問自答したけど結局答えが出ないところとか、そもそも答えが欲しいわけではなくて悩んでいる自分に酔ってそうな感じは、

いやにもなるさ 自分自身 その正体

ってことなんじゃないでしょうか。

 

I am always fool. また空にツバを吐く

空にツバを吐いたら自分にかかった

 

あとすぐ空にツバを吐くのはやめましょう!!!

 

 

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今宵、月が見えずとも(初回生産限定盤)

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M6.ネオメロドラマティック 

「30曲バラードが続いてもこの曲で一気に盛り上がれる曲」ことネオメロさん来ました!もうきっと何十回もライブで聴いてるのに毎回毎回ギュイーンって気持ちが自動的に盛り上がっていくこの曲は最高。

 

群集に紛れて息を殺しているうち枯れてしまいそうになる 希望というアイデンティティ

ここの歌詞って「出る杭は打たれる」ってことだと思うんだけど、アメリカにいた時ESSの先生によく"The squeaky wheel gets the grease.(音を立てる車輪は油をさしてもらえる)"って言われて。意味としては単純に「自己主張をしっかりしないと話を聞いてもらえないよ」ってことなんだけど、ことわざ1つとってもその国の文化とか国民性が出てるなぁって。だから新藤さんのこの歌詞は日本人だからめちゃくちゃ響くんだろうなぁ。

 

ネオメロドラマティック

ネオメロドラマティック

 

 

 

 

M7.メリッサ

今回いつも以上に森男のベースがグワングワンして響いてきたんだけど気合が入っていたのでしょうか笑  

羽がほしいとは言わないさ

の「さ」の発音がとても好き。

 

 

メリッサ

メリッサ

 

 

~MC~

( .'ω' )<いまから晴一さんにね、アルバムタイトルの由来を喋ってもらおうと思っているんですけども。あの説明なっっがいんよねえ……みんなも「なっが……」って思っとろう?

•̀.̫•́<わしだって長いなって思っとるよ!!

( .'ω' )<じゃけね、みんな優しく聞いてあげてね

 

という前置きをしてアルバムタイトルの由来を説明してくれたのですが、なんせ初日ってこともあって、噛んだり、言葉がしどろもどろだったり、お口がバタバタしたりで大変そうな新藤さんを見て、すかさずマイクを握って

 

•̀.̫•́<(噛む)
( .'ω' )<大丈夫よぉ!

•̀.̫•́<うーんと、なんだっけ…
( .'ω' )<初日じゃけ!初日!

•̀.̫•́<じゃけ……ぅーんと………
( .'ω' )<ゆっくりでええよ

•̀.̫•́<……!!(思い出す)
( .'ω' )<その調子じゃ!

 

と手助けしていた岡野さんがとても良かったです!

 

 

M8.Working men blues

「歯車なんかになりたくはないんだ」と

ロック歌手が得意げ 声高に叫ぶ

もうまずこの最初の一文がとんでもなくズルい。ロックバンドのメンバーの新藤さんが、ロックバンドに誰よりも焦がれている新藤さんが、この歌詞を書いたのがズルい。

 

新藤さんは時たま自分のことを「普通」と称するし、歌詞にも反映させます。

 

初期には「幸せについて本気出して考えてみた」で

僕がかつて小僧の頃 イメージした壮大な

人生プランからは 多少見劣りはする

案外普通だし 常識的なこれまでだ

と想像に反して「普通」だと綴っているし、

「ダイアリー08/06/09」では、

誇らしい気持ちもあるけど「運が良かっただけでしょ?」と
自分自身に聞いてみたけど「違う」って言えなかった

自分の実力だけでここまでやってこれたのか絶対の自信を持てずにいる「普通」の姿が垣間見れたり、

生まれながらの才能のことを神様からのギフトと人は

呼ぶらしいけど 僕のはちっちゃい箱だな

「ギフト」の主人公はほかの人と比べてこれと言った才能がない「普通」の自分に後ろめたさを感じていたり。

 

それと同時に誰よりも「ロックバンド」に対して憧れと夢を抱いているのも、また、新藤さんなのだと思う。

僕を突き動かし導いた

あの魂の叫び 今聞きたい

2人体制となったポルノグラフィティとして、初めて行ったライブ、Purple's。そのアンコールで新曲として歌われたのが、「プッシュプレイ」。この歌ほど新藤さんのロックバンドに対する想いが素直に綴られたものはないんじゃないかな。ふたりだとしてもロックバンドであることに強い自負と誇りを持っていることが伝わってきてすごく嬉しかった記憶。

 

今年の夏、ポルノグラフィティは複数の夏フェスに出演しました。その際にインタビューで新藤さんは自らを「僕らのような、ある種お茶の間的なグループ」と称しています。私はポルノグラフィティがロックバンドだと信じて疑いませんが、世間一般の大多数の人々の認識はきっと「グループ」だとか、あるいは「J-POPユニット」なのだと思うのです。新藤さんはそんな自分たちの置かれた状況や世間からの認識を私たちファン以上に客観視し、その上で「ロックバンド」にいる自分と「普通」の自分をうまくバランスとっているのではないでしょうか。

 

「ロックバンド」と「普通」なんて本来なら相反するものだとおもいます。100万人のために歌われるラブソングを書く、20年ものあいだ日本の音楽シーンを突っ走ってきた「ロックバンド」のメンバーが「普通」の感覚を今なお持ち合わせているからこそ、私にはこの歌の出だしがもう、とてつもなくズルくて胸に刺さるのです。

 

 

 

M9.170828-29

「Jアラート」のような直接的な単語をあえて排除して、ポップソングに持っていったことで、ポルノグラフィティの楽曲として成立した感じ。

 

楽曲は関係ないけど、ツアー初日、今アルバム収録の曲なので当たり前に初披露だと言うのに、クラップやワイパーがきっかり揃ってしまうのがもはや怖い。教祖様に捧げる祈りの儀式に見えてくる。タイムリーで重いテーマの歌詞だけど、「ピースピース」のおかげで中和されるし、会場がピースサインで埋まるのがなんだか素敵。

 

正直アルバムを聴いていた時にはあまりピンと来なかったけど、きっとそれがこの歌の本質なのかも。ピースサインをみんなが掲げることが何よりの武器。

 

 

M10.君の愛読書がケルアックだった件

脚本・演出・監督、新藤晴一の架空の映画の予告編が映し出されて今日イチ湧く会場。「自分の中で架空のキラキラ映画を作り、そのテーマ曲として書いた」と語っていたけど、まさか本当に予告編作るなんて笑 ヒロインが病で倒れるところとか少女漫画原作の邦画あるあるでSORENA!!って笑いが起こる。この映像もちゃんとライブDVDに入れて欲しいなぁ(気が早い)。

 

全体的には爽やかでキラキラしたポップソングなんだけど、

今着てる服が 窮屈みたい Overflow

の部分でウワー!!!ってなった大多数のうちの一人。私の大好きな「パレット」じゃないですか。

だって知っている言葉はほんのちょっとで

感じれることは それよりも多くて

無理やり 窮屈な服 着せてるみたい

最近の新藤さんはアスタリスクを用いて過去の自分で書いた歌詞とリンクさせる手法を取ることが多い気がします。

 

じゃあなぜケルアックの「オン・ザ・ロード」なのかっていう話なんですが、予告編の中に答えがありました。この曲の「僕」はどうやらロックバンドを組んでいてデビューを目指している設定らしいんですよ。

 

オン・ザ・ロード」は作家志望の主人公とその親友が自由を求めて、アメリカ大陸を横断する話です。簡単に言えば。順応の50年代から叛逆の60年代へ、カウンターカルチャー花開く時代の幕開けを告げ、後のあらゆる文化に決定的な影響を与えたと言われる本で、ボブ・ディラン曰く「ぼくの人生を変えた本」。ヒッピーやロックンロールの原点となったとまで言われるもの。

 

なんかここまでの書き方だとお上品な文学作品みたいに見えるけど、全然そんな感じではなくて、アメリカ大陸のカラッとした空とは対象的な、あの青春のじめっと感、生々しさが延々と書き連ねられたもので。端的にいえば、セックス!!!!ドラッグ!!!!!!!って感じ。

 

きっとロックンロール好きの「僕」もこの本に影響を受けたひとりで(愛読書がケルアックだと知って窓の外ばかり見ている理由がわかったということは、その本の内容を知っているということ)、そんな本を真面目そうなおとなしい感じの子が読んでいたら、そりゃあもう心鷲掴みにされるんじゃないでしょうか。僕もそれ読んだことあるんだけど!っていう共感と、教室で静かに本を読んでいる「君」の姿とその本の内容のギャップにやられてしまったんだろうね!

 

 

 

M11.クリスマスのHide&Seek

アンチクリスマスソングだと本人たちが語っていた「Hard Days,Holy Night」以来のクリスマスソング。今ハドホリを改めて聴くと、なんてリア充な主人公なんだろうと。彼女もいるし朝までクリスマスパーティーをする友達もいるってなかなかのスクールカースト上位じゃないですか?そんな彼とは対照的に、この曲の「僕」は浮かれる街の中でひとり虚無感を感じていて。

クリスマスって優しくって 外側をイルミネイトして

空っぽをボヤかしてくれるの

たいした中身のない自分を見透かされないようにつくり笑顔や建前で武装して、本心だったり自分の素の部分にモザイクをかけている私に刺さりまくるこの歌詞。岡野さんが優しく歌えば歌うほど薄っぺらい自分を見透かされているような気持ちになります。

 

空っぽの僕の心 どうせ居場所なんてないから

風船みたいに どっか飛んでいこう

ここ!ここの歌詞が猛烈に「岡野昭仁」って感じで興奮したのです。うまく言えないんですけど、岡野さん、あるいは岡野さんの書く詞の主人公は迷うとき、ぐるぐる上に上昇しながら俯瞰的に悩んでいる自分を眺める第2の「僕」が現れる気がするんです。「なんか大変そうだな」ってどこか他人事みたいに眺める第2の「僕」。どこか冷めた部分を持ち合わせ、あくまで「僕」と「第2の僕」の間だけで物事を解決していくのが岡野さん。新藤さんは上には飛んでいかずに、「嘘でも前に」横に自分の足で歩くことで、そこで出会ったひとだとか見た景色で、何かとの関わりによって、物事を解決していくタイプ。いわば縦軸と横軸みたいだなと。だから、居場所がなくて風船みたいに上に飛んでいく、って発想がとても岡野さん!ってなりました。

 

イントロのギターサウンドがめちゃくちゃ心地よくて好きです。あ、「見えない世界」のイントロも同じく好きです。

 

 

M12.カゲボウシ

ステージ上にはアコースティックギターを持った岡野さんひとり。

 

( .'ω' )<ちょっと一人で歌について喋っていきたいなと思います。もう20年くらい歌うことをしていて、ありがたい事に褒めていただけることがたまにあるんです。「いい声してるね」とか「よく噛まないで歌えるね」とか。噛まない分よう歌詞間違えるので有名なんじゃけども!それは置いといて。でもそれって僕の身体的特徴…親から受け継いだ生まれながらのもので、僕の努力どうこうじゃないので素直に喜べない自分がいたんよ。それで3年くらい前に初めてボイストレーニングってもんをして。ずっと通い続けるとかじゃなくて短期集中みたいなやつなんじゃけども。そこでほんまに今までは引き出しを全然使えてなかったなって気付いたんよね。ただ力任せに直線コースを走ることしかできんかったのが、少しは自分でコントロール出来るようになって、曲がったりスピードを緩めたり、ってことも覚えたというか。そこが自分の中で自信になったってのがあるんじゃけども。そんで今年アミュフェスに出た時、Perfumeの曲を何曲かメドレーでカバーしたんよね。曲名なんじゃったっけ……ド忘れしてもうた……。まぁ、何曲か歌ったのが、翌日の朝の番組で結構使われたみたいで流れてたのよ。そしたら、尊敬する大先輩のスガシカオさんから連絡がきて、「なんだあのPerfumeは」って。自分の中では結構イケてた思うたんじゃけど、「昭仁、Perfumeはあんなに青筋たてて歌うもんじゃないよ」って。これはわしの癖というか、どうしても歌う時に力を入れすぎてしまうんじゃけども、そういう歌い方だけじゃなくて、優しくおだやかに歌う、ってのもテクニックの一つとして今後は習得していければいいなと思っています。ってことでね、そういう歌い方でちょっと1曲歌ってみたいと思います。聞いてください。

 

という前フリから始まった「カゲボウシ」。一般人の感覚だと「声がいい」って褒め言葉だと思っていたけど、岡野さん的にはある種コンプレックスみたいに感じていたのが驚きでした。お話の中でポリリズム~青筋立てver.~とポリリズム~おだやかver.~を歌い比べてくれたけど、聞き慣れてるからか青筋立てver.がやっぱり好きだったので私もシカオさんにお叱りを受けるべき。あとくりかーえす このポリズズム♪って歌いだして、ズが多いがな!とセルフツッコミ後歌い直す一幕もありました笑

 

いつも以上に丁寧に優しく歌われたカゲボウシはホットミルクみたいにあたたかくて、ライブのおへそにぴったりだなぁと心地よく感じました。

 

 

M13.月飼い

新藤さんの詩の朗読から始まったこの曲。貧相な記憶力のおかげで、全部を覚えきれてないので後のちあがるであろう他の方の完全版を見ていただくと助かるのですが、何度も出てくる「午前5時」の意味について考えさせられました。

午前5時に 本当と嘘は入れ替わる

ちょっと一語一句覚えてないのでアレなんですがニュアンスは大体こんな感じだったはず。「午前5時」ってこれまでもポルノの曲の中に出てきているので耳に引っかかってきました。

どうにもうまくいきそうでいかない

人影もないひっそり午前5時

静けさがしみ込むようで息を止めた午前5時

非常階段で爪を噛む 明日はどっちだ?THE DAY HAS COME

「グァバジュース」と「THE DAY」、どちらも新藤さんが作詞をされている曲です。ここで出てくる「午前5時」の意味はなんなのか。それは朝と夜とが混じって混沌とした時間を指しているのではないかと思いました。

朝が嫌い 君が言ってた

全てを白々と見せる

はじらう夜 ウソも痛みも

綺麗に隠してくれる

光の下で「本当」が晒されるからこそ「嘘」で塗り固めなければいけない朝と、闇に紛れ「嘘」の輪郭までぼやけさせてしまうことで「本当」をさらけ出せる夜を繋ぎとめるのが、「午前5時」。それが本当と嘘が入れ替わる時間。新藤さんの描く世界の多くは夜が舞台です。それは新藤さんが夜にこそ人間の「本当」を見出しているからこそなのではと思いました。

 

海底から見た魚は空を飛んでいて

雲の上から見た鳥は海を泳いでいる

二人の間に流れる沈黙

一人で耐える静寂

うろ覚えですが、こんな感じのことも言っていて、ただただ新藤さんが紡ぐ言葉の美しさ・繊細さに心が揺れ動きました。詩集出してほしい。

 

元々大好きな曲なので何百回と聴いてきたはずなのに、プロローグ的に挿入された新藤さんの詩を踏まえて聴くとまた別の角度の世界が見れた、あの日の「月飼い」でした。

 

 

 

M14.Part time love affair

立て続けに好きな曲がきて情報処理が追いつかない。いい位置でポルノっぽくないメロウなテンポでたゆたうこの曲が最近のカップリングの中でもかなり上位で好きです。

 

「Part time love affair」に出てくる彼は圧倒的に弱気というか自信なさげなんですよね。女性に主導権が握られていて、かなり女々しく描かれているのが印象的です。なんというかこの男の童貞臭凄まじくないですか。あいつに電話かけちゃうんでしょ?僕を見てあいつとクスクス笑うんでしょ?って。被害妄想の激しい恋愛慣れしてない童貞くんとしか思えない。最初こそ不倫関係なのかな?と思いましたが、よくよく歌詞を見ると、そこまでの関係だとは思えないんです。ふたりはそんな深い関係ではなくて、童貞くんの頭の中で加速する恋心なのではないかと今は解釈しています。僕=冴えない理系男子、君=クラスのマドンナ、あいつ=ちょっとイケてる共通の友達。現実じゃないからこそ、どこかファンタジックな世界観なのかなって。

声にできず消えていく「Why?」

降りしきる雨 ここはWの海底

君はそうかWのマーメイド

「泡」「荒れる波」「海底」と海を連想させるワードが散りばめられているのですが、最後に出てくる「Wのマーメイド」。今でこそ美しいイメージがある人魚(マーメイド)ですが、ヨーロッパではマーメイド=処女性 の暗喩と言われています(人魚の下半身の尾びれが閉じたように見えることから)。アンデルセン原作の童話では結局人魚姫は人間(処女喪失後の暗喩)になる道を選ばず、そのまま「泡」になって消えていくことを選びます。それに魔女との契約を結んで一時的に人間の脚を手に入れた人魚姫は代償として声を奪われたので、愛の言葉が「声にできず(泡となって)消えていく」のです。

 

きっとこの恋愛に不慣れな童貞くんは「君」を清廉潔白なマーメイドだと信じ神格化し、掴みきれない態度に悶々と5W1Hを唱えているのではないかと想像しています。

 

 

 

M15.Fade away

岡野さんの内向的なダークな曲を待っていました!この曲のメロディってどこかアンバラスではないですか?少しでもバランスを崩したらガラガラと倒れていきそうな、そんな脆さを感じる曲です。この曲がそのままシングルとして発売されて、音楽番組で流れて、世間が「ポルノってこんな感じだったっけ……?」って目を丸くする世界線も見たかったな。

 

 

 

M16.ギフト

「ここからは希望の唄を」と言って始まったこの曲に、何回助けられたのかわからない。照明が明るくなって、始まった「希望の唄」。いつもこうやって彼らは私たちの背中をそっと押してくれていたな、と思い出しました。

 

 

M17.Rainbow

2010年の∠TARGETぶりかな?

全然ライブ関係ないんですが、この曲が駅伝のテーマソングとして使用された時のNHK番組で行われたインタビュー中、司会の方に「歌詞の中で『七つの色が重なり合って空へ伸びゆくあの虹のように』とありますが、駅伝の7区間で7人のランナーが走ることから…?」と聞かれたふたりの

 

( .'ω' )<びっくりしたんです!希望が虹のイメージで。そんで調べたら(駅伝も)7区間だったので、僕の中で奇跡が起きたな!と。知らなかったんです、全然。偶然です。

•̀.̫•́<…逆って言っておけばいいのに。

( .'ω' )<…たまたま合致したって方が良くない?

•̀.̫•́<7区間が虹のイメージってことにしときゃいいのに。

( .'ω' )<そ、そぉ~お?

 

( .'ω' )<何区間あるとか調べないでしょ?なかなか。僕はあとで気が付いてすごく感動しました。キター!!って思いましたけどね(ドヤッ)

•̀.̫•́<ちなみに僕は知ってました(キリッ)

( .'ω' )<ゆってくれやじゃあ!!

 

のやり取りが面白かわいかったなぁ、などと今さっき思い出しました。

 

 

 

M18.THE DAY

この曲を「希望の唄」ゾーンに入れてくれるのがなんだか嬉しい。どこが、って抜粋できないくらい全部が(PV含め)好きな歌詞なんですが、午前5時に爪を噛んでいた主人公が鐘の音がなった後、爪を研いで明日を迎え撃つ時間の流れが特に好きです。同じ爪というワードを使って、1曲の中で怯えている姿から臨戦態勢になっていく主人公の成長が見られて、まさに希望の歌なんじゃないかと。

THE DAY ポルノグラフィティ 歌詞情報 - 歌ネットモバイル

youtu.be

 

 

 

M19.ミュージック・アワー

お隣のマダムが初参戦だったみたいで少し戸惑いながら、恥ずかしそうに、それでも楽しそうに変な踊りやR.N恋するウサギちゃんのフリをやっている姿を見て、ライブっていいなぁとほっこりしました。会場のボルテージが最高潮に上がっていき興奮感に包まれると同時に、終わりが近づいていることも感じて少し切なくなってきたり。最後の音がなった時に感じるあの寂しさはお祭りが終わった後の切なさに似ていますね。

 

 

M20.キング&クイーン

リリース当初どうしてもこの曲がしっくりこなかった。歌詞がさすがにそのまますぎない?と。だけど岡野さんが「試合中でも選手の耳に届きやすいようにストレートなものを」というように、この曲をつくるにあたって一番大切にしたキャッチーさなのだと思う。また、岡野さんはインタビュアーの「青臭い部分をてらいなくできるのもポルノの強みですよね」という発言にこう返した。「そうだと思います。特にキング&クイーンのようなわかりやすいものを書くのは僕の役目だと思ったから」。これって、新藤さん詞=比喩を多用して独自の世界観を構築していく、という多くのポルノファンが持っているイメージを当たり前のように岡野さんも共有しているってことで。そういうものは新藤に任せておけばいい、青臭いストレートなものを書くのが自分の役目、と。試合中の選手・一般視聴者が耳にして覚えやすいフレーズを、と考えると岡野さんのこの歌詞は100点満点であるし、グラチャンバレーという大きなタイアップがついたこの曲で自分の仕事を全うした岡野さんかっこいいなと今は思っています。

 

 

 

Ec1.ハネウマライダー

火照った身体に巻き起こる風が心地よいのとホコリが舞って咳き込む定期

 

 

~メンバー紹介~

初日なので全員から一言ずつ。

野崎ブラザーズがブイブイ言わせてました笑

 

 

Ec2.ジレンマ

 ( .'ω' )<さぁラスト1曲、何したい?

の煽りに\跳びたーい!/という声が数人からしか返ってこないことに若干うろたえてた岡野さん。近年この煽りってあんまりやってなかったんだっけ……?それはともかく最後の最後、アンコール2曲が鉄板曲なことに驚きました。本編でやっていない「スパイス」+「ハネウマライダー」or「ジレンマ」かなぁって。M16から7曲続けて「希望の唄」だったりキラーチューンを持ってきたのは、楽しい、前向きな気持ちを残してライブを終えることで、また明日からの日常を胸張って自信もって生きてほしい、というふたりからのメッセージなのかなと受け取りました。

 

 

 

 

読み返すとライブの感想というよりアルバム感想みたいになってしまっているのですが…。とにかく最高のライブでした。思い残したことはMICROWAVEが聴けなかったことくらいです、聴きたかった!!!!(後半戦聴けますように) まだしばらくはBUTTERFLY EFFECTの余韻から抜けられそうもありません。早くみんなとライブの感想語り合いたいなぁ。

 

 

 

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